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hold you, in my arms.
2008/12/08
title:hold you, in my arms.
author:秋さん

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ジャミールに戻ってきて数週間。
ようやく意識も戻り、まだ聖衣の修復などはできないまでも、日常生活に支障が出ないまでには回復した。

そんな私の傍にいつもいてくれている紫龍。

その紫龍を見つめながら、なぜ一緒にジャミールに来てくれたのか考える。
戻って来るのが精一杯だったその時は、傷ついた体のせいで何も考えられなかったけれど。




「紫龍」

私が呼びかけると、少しとまどうような、だけど嬉しそうに、

「なんですか、ムウ」

と返してくれる。
そんな何気ないやりとりが、くすぐったくて楽しくて。


「紫龍、いつもありがとう。あなたのおかげで随分体もよくなりました。何かお礼をしないといけないですね」

そう言うと紫龍は驚いたように、

「何を言ってるの?ムウ、あなたは俺がそんな事をして欲しくて傍にいると思ってたのか?俺は、ただ…」

そう言ったかと思うと、泣きだしそうな顔をして走り去ってしまった。




そんな紫龍に少し驚き、追いかけながら傍にいてくれる理由をまた考える。

初めはただ聖衣を修復し、共に戦ってきた私への恩義からだとも思っていた。
だけどそれだけであんな表情を見せてくれるのだろうか?

追いかけながら都合のいい考えがよぎり、そうだといいなと思わず嬉しくなっている自分がいる。




ようやく追いついて捕まえた紫龍は、私に言った言葉を後悔してしまったのか、すでに涙を浮かべていた。

「すみませんムウ、あんな事言ってしまって。俺…」
「なぜ謝るのですか?」
「だって…あなたを困らせるでしょう?」

そうだといいと思った気持ちが膨らんでくる。
きっと独りよがりじゃない、そんな確信。

抑えきれずにふわりと抱き寄せ、耳元でささやいた。

「困らせるだなんて…そんな事言ったら期待してしまいますよ?」

そう言って紫龍の涙を唇ですくいあげる。



今度はこちらが困らせてみましょうか---。

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